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少しの建築
夜、菊地宏の講演会「少しの建築」@北仲アーバンサロンへ。
8講座のメンバーもほとんど来ていたみたい。


日々生活する中で出会う感動や出来事の中から少しだけ拝借して建築を作っている。
それは、空間の大きさであったり、素材の温度であったり、飛び込む色の強さであったり
さまざまであるが、少しでいいから確実にそれらを建築を通じて着地させてあげたい。/菊地宏


スイスでの生活やプラダ青山建設に関する裏話
スイスの大自然に触れて受けたショック
代表作品に関する話など。
たまに冗談を交えながら淡々と話をする菊地さんは
なんとなくその話口調から穏やかな人柄が見て取れるような人だった。


スイスの建築業界事情
ヘルツォーク&ド・ムーロンの事務所
というかスイスの事務所は日本にくらべて労働時間が驚くほど短い。
午前と午後にお茶の時間があり、昼休憩はたっぷり2時間
夜は6時くらいになれば自然と仕事はおわりになるし、休みもたっぷりある。
ただし休憩中や食事中に次の仕事の事を考えていたり
休日スイスの山々や大自然に触れながら
美術館で様々なアートに触れながら
建築のヒントになるアイデアを探しまわっている。らしい
たぶんこの話を聞いた時
会場にいた半分以上の学生が卒業後にスイスで働く事を考えたんでないだろうか。


そういえば菊地さんがスイスの山で一度死にかけたというような話をされていて
講演中に昔の事を思い出したりした。
実は僕も父が山男で高校入るまでは一緒にいろんな山に上っていて
中3くらいの時同じような経験をしていたりする。


金峰山(標高2599m)
d0086914_16393.jpg

山の頂上付近には写真のような岩場があって
そこへ向かう途中僕の後ろを歩いていた不注意なオッサンが足滑らせて
背中を押されて谷底に転落しかけた事があった。

たぶんあの時が人生で初めて死というモノがすぐ隣にあるのだと感じた瞬間だった。
死にかけた恐怖と生きていたという安心感といろんな感情がいっぱいになって半泣きだった僕に
笑いながら「ごめんね〜」とか謝ってきたそのオッサンの事は今でも忘れられない。
こっちは本気で死ぬかと思ったんだぞー!!
と、まぁこの辺はどうでもいい話。


スイス・エッシネン湖で大自然の圧倒的な美しさに触れて涙し
大自然が持つ美しさに立ち向かう事自体無意味なんだと感じたというエピソードが印象的だった。
確かに自然が持つ普遍性、それは確実に疑いようのないものであると思う。
そしてそういう普遍性からアイデアを得るという行為に
山梨という田舎に生まれて山に囲まれて育った僕は親近感を感じてしまった。


講演が終わってから文頭に載せた菊地さんの文章を読み返していたら
すこし前にコンペやってて先輩から言われた言葉を思い出した。

「案が出るかで出ないかじゃない、気付くか気付かないかだ。」

素晴らしいアイデアは確実にそこに存在する。
あとはそいつらを見つけてあげるだけ。
それら無数のアイデアに対して常にアンテナをはっている事が重要なんだろう。
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by shimpei_ymsht | 2006-10-10 23:27 | 建築



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